日本選手権九州予選は参加者104人。スイスドロー7回戦後、上位16名によるシングルエリミを1回やって8名が権利を獲得するプレーオフ方式で行われました。この予選で、5連勝後2IDで3位抜け後、プレーオフを2タテして権利を獲得した「殿」。彼が予選を通過するまでを、私の解説を交えながら面白おかしくお伝えします。

まずは早速デッキレシピから紹介。
メイン:赤単バーン
18Mountain
4 Blinkmoth Nexus

4 Shock
4 Lava Spike
4 Magma Jet
4 Volcanic Hammer
4 Glacial Ray
4 Shrapnel Blast
4 Pulse of the Forge
4 Flame of the Blood Hand
2 Sudden Impact

4 Sensei’s Divining Top

サイドボード
4 Molten Rain
4 Calling Scales
4 Vulshok Sorcerer
3 Unforge

ここで、彼が大会で対戦した順番を書きます。これを見て何をどう思うかは見た人の感性でしょうが、おそらくあなたが思ったことは、私と同じです。
ラウンド1 緑単トロン
ラウンド2 赤単(ゴブリン)
ラウンド3 緑単トロン
ラウンド4 緑単トロン
ラウンド5 緑単トロン
ラウンド6 ID
ラウンド7 ID

プレーオフ 緑単トロン

大会前の練習段階で、私は殿相手に緑単トロンばかり使ってました。理由は簡単、他のデッキでは絶対勝てないから。どんなデッキで挑んでも、殿にとっては関係ありません。なぜなら、殿は持っている火力を私に打ち込むだけですから。場なんて関係なしといわんばかりに、毎日こんがり焼かれていました。よっぽど白パルス4積みの白コンで相手してやろうかとも思いましたが、そこはぐっとこらえて、メタにいそうなデッキを中心に相手をしていたのですが、殿に勝つ方法はおのずと絞られていきました。それは、
4ターン目か5ターン目に歯と爪を撃つこと。
最後には、私の緑単トロンv.s.殿の赤単バーンでばかり調整が行われました。ここで私が主張しておきたいことが二つ。殿の赤単バーンと私の緑単トロンの戦績はほとんど正確に五分。そして私は九州予選にこの緑単トロンでは出ていません。何が言いたいかは察してくださると助かります。

とまあこんな感じで九州予選を向かえました。前日に殿から
「8版の突然の衝撃2枚持ってきて」
というメールをもらっていたので、その2枚をカードケースに入れて、朝7時に仲間うち5人で熊本を出発。会場に着いたのは10時ころだったかな?こうして、長い1日が始まったわけです。
そして殿は対戦相手を焼き尽くしました。ラウンド間にどこからか聞こえてきたこんなセリフが、今も鮮明に思い出されます。
「サドンインパクトが飛んできた」
うん、たぶんそのインパクトは私のですよ、かわいそうに(泣
そもそもこの突然の衝撃のスペースには電撃破が入っていました。ただ、ここはさすがに本人も「電撃破じゃなくて何かないかなー」と言っていたので、私は至極当然な受け答えで「紅蓮地獄とかでいいんじゃ?」と言ったのですが、結局殿はクリーチャーに火力を撃つことを嫌いました。ま、貸した(というかあげた)インパクトがまさかメインに積まれるとは私も思いませんでしたよ(汗

で、スイスドロー7回戦を5連勝後2IDで3位抜けした殿。彼がプレーオフで権利を獲得した時の奇跡の対戦を実況形式でお届けします。対戦相手は14位抜けの緑単トロン。
1本目トロン地形がそろわない相手を焼ききって迎えた2本目。殿の初手は、山×2、独楽、爆片破、ジェット、溶鉄の雨、血の手の炎。土地が2枚と心もとないが、独楽で何とかなるっぽい初手。対戦相手は塔セットスタート。返しで殿は山→独楽置いてエンド。相手は鉱山をセットしてエンド。殿も山置いてエンド。両者静かな立ち上がりかと思われた3ターン目、相手は魔力炉をセットしウルザ地形が最速でそろう。忘却石をキャストしターンエンドを告げる相手に対し、殿が起こしたアクションは、
「エンド時見まーす」
ではなく
「エンド時独楽タップして、スタックで解決前に爆片破撃ちます」
殿は後続の土地を持っていない。ここは独楽で見るんじゃ?と後から聞いたコントロール肌の私に対して、殿のセリフは
「(土地を)引くだろう」
・・・ですよねー。
ライフ20−15
しかしここでの独楽ドローと、次のターン開始のドローで土地を引けなかった殿。ただ、2枚目の独楽を引き当てる。ターンを相手に返すと、相手は鉱山から隷属器を置いた。ここで対戦を実際に見ていたアダッさんは、「これは負けムード」と思ったそうで。相手エンド時にジェットが飛んで、
ライフ20−13
殿ドロー、山。引いたネエ。溶鉄の雨を塔に撃ってエンド。
ライフ20−11
しかし、何とかいけそうな空気を相手のトップデッキがかき消した。ドロー、塔!そのまま塔をセットし、隷属器が起動。隷属中の殿のターン、ドローが山。対戦相手は独楽を置いて起動し、殿のライブラリートップ3枚を見るが、苦い表情を浮かべる。それもそのはず、3枚が山山山。この時、「山を愛する殿は、ついに山に愛された」と私は確信しました。対戦相手は山をセットし、殿自身にパルスを撃ちエンド。

ここでストップ。この辺は記述内容に誤りがあります。詳細は翌日分の日記に載せます。文章自体の訂正はしません。

ライフ16−11
そして相手のターン。鉱山をセットから、隷属器即起動。ここで観戦していたアダッさんは、「これは負けたな」と思ったという。ターン返って、隷属中の殿のターン。アップキープに独楽で見るも、ここでもまた山×3。そのまま山をドローし、メインフェイズに独楽で1枚山をドロー、殿に血の手の炎を撃ってエンド。
ライフ12−11
ここで気付くと思うが、このターン対戦相手は1つの小さなミスと1つの致命的なミスをしている。返ってきた自分のターンで勝てるという確信があったらこういうプレイングもあるだろうが、実際ここから殿は逆転したわけで。ただ、こうも次から次に火力が飛んできたら、そりゃプレイングもミスるよねえ。今日8回戦目だし。
相手は次ターンに二つ目の忘却石を置いてエンド。久しぶりに返ってきた殿のターン。ドローは独楽。山置いて殿の場には山×5。独楽を置いて、メインに血の手の炎を撃つ。
ライフ12−7
後から、なぜ血の手の炎を自分のターンに撃ったのかを聞くと、
「めんどくさい」
・・・ですよねー。
この時殿のハンドには山が1、2枚と火山の鎚。ターンが相手に返って相手はドローゴー。この時相手の手札3枚←重要。相手のエンド時に独楽でトップ3見ると、
山、山、

突然の衝撃!!!!!!

突然の衝撃をトップに持ってきて、自分のターンにドロー。山セット、火山の鎚。
ライフ12−4
相手のターン、ドローステップにドローしてからメインフェイズに移る前に突然の衝撃。かくして、殿はプレーオフを最速で制して日本選手権への切符を手にしました。

本人が選ぶ今日のMVP:突然の衝撃

こうして、殿はトロンを踏んで踏んで、焼いて焼いて焼き尽くして勝ちました。彼は熊本の赤使いから、九州の赤使いへとレベルアップしたのです。おめでとう、殿!

来週の地元の大会では、同じデッキを使うと無理やり約束させましたので、私は対抗してメインに赤の防御円を(以下略

以上で、私が日ごろどれだけこんがり焼かれているか・・・じゃなかった、殿が九州予選で見せた雄姿日記を終わります。最後になりましたが、大会を運営してくださったスタッフの方々と、そして大会に参加したプレーヤーのみなさん、お疲れ様でした!

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